

記念イベントの会場となったのは、東京ミッドタウン八重洲の5階にある「POTLUCK YAESU(ポットラック ヤエス)」。“持ち寄り”を意味する名称どおり、人々がお互いになにかを持ち寄ることでイノベーションを起こすことを目的にした場所です。室内にいながら光の移ろいを感じられるガラス張りの空間で、記念すべき第一回のイベントがスタートしました。
まず初めに登壇したのは、「8 Hachi Media」編集長の光岡 忍です。2023年の夏からリリースに向けて、母体である株式会社esa代表の黒川 周子や仲間とともにメディアの構築や準備を進めてきました。
「8 Hachi Mediaを通して叶えたいことは2つです。まず循環型社会をともに目指す同志とつながること。そしてもう一つが、深刻化する地球規模の課題に取り組む方々のアクション事例を世の中にシェアしご紹介していくことです。」

世の中には循環型社会に向けて行動する人々が多くいるにも関わらず、まだその事例を紹介しきれていないのではないか。「8 Hachi Media」では、同じ未来を見据える方々が垣根を超えて仲間となり、学びや理解を深め、感覚を広げていきたいと話しました。
「循環型社会への道のりには、まず個人の習慣や思い込みを見直してみることが大事なのではないかと解釈しています。単なる情報発信だけではなく、そういった思考をリセットしたり見直したりする機会に繋がるメディアを目指しております。」
続いて、副編集長の小谷 美佳が登壇し、「8 Hachi Media」のコンセプトや具体的な内容を紹介。「循環、再生、種、細胞部列、無限大(インフィニティ)」といった可能性溢れる形状「8」を掲げ、世界観を表したコンセプト文を読み上げました。

記事コンテンツのカテゴリーは、大きく分けて3つ。
1つ目が「学ぶ」。ESGが叫ばれるようになる前から行われてきた企業の取り組みを紹介する「老舗ノESG」や、アシル・アンドレ=ホッティンガー氏の投資家として、外国人としてのバックグラウンドを活かして日本の循環型経済を見る「Talk Circular × Economy」などの企画を通し、循環型社会のために私たちができることを考えます。
2つ目が「感じる」。持続可能な社会では私たち自身が健やかであることも大切だという想いから生まれたカテゴリーです。心理学者・臨床心理士の黒川由紀子さんの「Mindfulness 実践」、「田尾企画編集室」代表の田尾 圭一郎さんの「Social Art Library / 天球観測のはじめかた」など、マインドフルネスやアートを通して心の豊かさとは何か、人の可能性を感じていきます。
最後に3つ目が「遊ぶ」。長野県最北端に位置する集落、小滝の暮らしを見せる「里山式」や、編集長・光岡の移住先である長野県信濃町での日々を綴った「すまうもの。くらすもの。」など、都会を離れて見えてくる自然の暮らしを楽しむ内容になります。

いよいよ、本イベントのメインとなるトークイベント。今回、京都「両足院」副住職・伊藤 東凌さんと、慶應義塾SFC特別招聘准教授、「田尾企画編集室」代表の田尾 圭一郎さんにお越しいただき、「ウェルビーイングな生き方、幸せの見つけ方 ーアートを通じて“心の幸せ”について考えるー」をテーマに対談いただきました。
田尾さんは、アートプロジェクトの企画や編集、コンサルティングなどに携わってきた方。地域活性やまちづくりの文脈でアートを取り入れ、日常のなかに継続的に取り組むことを意識して活動しています。「8 Hachi Media」では、連載「Social Art Library / 天球観測のはじめかた」を寄稿してくださっています。

そして、伊藤さんは京都の両足院で坐禅指導を担当し、年間200回以上の座禅を国内外で伝えている僧侶。伝統を基盤としながらも新たな表現に積極的に挑戦し、現代アートとの融合や心を整えるアプリの開発など、幅広くウェルビーイングに精通されています。
「もっと多くの人が自己表現ができる社会を目指して、活動しています。」
そう話す伊藤さんの言葉どおり、両足院では年に10回以上のアート企画が開催されているとのこと。会場では、実際の映像を見ながら今までにない現代アートと茶室の組み合わせが紹介され、それらを通じて「本質」や「捉え方」に考えさせられる内容を中心にアートの持つ力についてのトークが繰り広げられました。

また、アートとウェルビーイングの視点が絡み合い、「構築と脱構築」「アート思考とロジカル思考」などのバランスについて、お二人が言葉を交わすシーンも。Q&Aでは、アートと人々を結びつける方法についての質問が挙がり、それぞれが自分ごとに置き換えながら深く考える時間となりました。(対談内容は、別途、記事になる予定です。)

トークイベントの後は、交流会の時間です。「循環」をテーマに多様な業界の方々が参加してくださった今回のイベント。交流会では、参加者同士でも会話が弾み、まさに冒頭で編集長・光岡が話した「同士が繋がる」光景が広がっていました。



今回は参加者の方々へのお土産として、「里山式」の連載でお伝えしている長野県栄村の集落・小滝地区で作られた希少なコシヒカリ「コタキホワイト」をご用意しました。「コタキホワイト」は2011年3月12日の長野県北部地震で被害を受け、地域復興に取り組んでいた小滝でリブランディングされたもの。「コタキホワイト」を通じて、様々な交流が生まれ、人口が増えるなど人と地域の循環を象徴する存在です。「老舗ノESG」でご紹介した「ギンザのサヱグサ」の代表取締役社長・三枝亮氏とのご縁で、今回のギフトとして選ばれました。

最後に、改めて編集長の光岡より挨拶があり、第一回目のイベントは終了となりました。
「メディアの世界観を考えるなかで“種”というキーワードが浮かびました。まだ何者でもない種が芽吹き、根を張り、葉を広げていく姿には無限の可能性を感じます。『8 Hachi Media』も未来の可能性を探りながら、夢を広げていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。」
writer |
ウィルソン麻奈

ライター。属性やラベル、国境などを超えた「向こう側にいる人」を伝えることで、世界がもっと身近で平和になると信じて文章を書いています。主に、インタビュー記事や発信サポートなどのライティングをおこなう傍ら、個人の記憶を本にして残す「このひより」としても活動中。
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