Hachi Medida

ISSUE : 販促 - Coors Light -

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1つのアクションが、人の心を揺さぶり、社会を少しだけ優しい方向へ動かすことがあります。
それは、何かを売るための言葉ではなく、誰かの想いを代弁し、行動を変える力。
環境を守ろうと呼びかけた声が、日常の選択を変え、平等を願う声が、議論を広げていく。
数秒の映像やプロダクトが心に残り、未来を少しずつ良い方へ変えていく。


2023年8月26日(アメリカ時間)、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手がメッツ戦で放った大ファウルが、シティ・フィールドの外野スタンド近くにある電光掲示板に直撃しました。掲示板にはビールブランド「Coors Light」の広告が表示されており、「Coors」のロゴの左上部分が破損して黒く抜け落ちてしまいました。

この出来事を、ブランド側のCoors Lightは単なる事故として処理せず、逆にマーケティングの好機として活用しました。彼らは、破損した「CoorsのCの上部分」を黒く塗った特別デザインの缶を制作し、実際の損傷を再現した記念レプリカとして展開しました。ビールは入っておらず、あくまで「飲めない缶」としてユーモアを込めた限定プロモーションでした。

このキャンペーンは「Coors Light – Coors Lights Out」と呼ばれ、広告・マーケティング業界で大きな話題を呼びました。特に、ファウル発生からわずか48時間で企画・デザインを決定し実行したスピード感、そして「壊された看板」というネガティブな出来事をポジティブに転換した点が高く評価されました。

私はこの施策を、広告費をかけずに最もタイムリーな瞬間を活かした見事なPRだと感じました。タレントを起用せずとも瞬発力と発想次第で人々を惹きつけられるという好例であり、ユーモアを交えた対応がブランドへの愛着をさらに強めたように思います。

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