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「料理」でマインドフルネス

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「疲れたな」と感じた時、心を落ち着かせてくれる方法は何ですか?たくさんの情報が溢れ、目まぐるしい変化が起きている今の社会。どうしたら心を楽にできるのか。この連載では心理学者・臨床心理士の黒川由紀子さんに「マインドフルネス」を軸に、心を豊かにするためのヒントをご紹介いただきます。


マインドフルネスには3つの要素があります。①「今、この瞬間」に、②「気づき」、③「受け入れる」ことです。最近、料理の楽しさにはまる方が増えているようにみえます。料理を全くしない人は絶滅危惧種に? キッチンで楽しそうに料理をする人たちの顔は輝いています。

料理にはいくつものステップがあります。作業に集中すれば、自然にマインドフルになるでしょう。献立を考え、有る材料を確認し、無い材料をリストにして買う。良い材料を見極めるために五感を総動員する。海、山、川、森、畑などから、狩ったり、釣ったり、採ったりする人もいるでしょう。

その場合はしとめたものをさばくことになりますが、ここでは場所を台所に移し、主なステップをみてみましょう。材料を洗う、皮をむく、切る、たたく、刻む。水にさらす、もむ。下味をつける。出汁やスープをとる、もしくは素を使う。干す、焼く、煮る、炒める、蒸す、揚げる。味付けを整える、器を選ぶ、出す。盛り付ける。食卓に並べる。食事にあう飲み物を準備する。複雑な工程を手際よく行うためには、高度な脳の力を必要とします。料理をする人は、「料理の味がおかしくなった」、「同じ献立ばかりになった」ということから、「おかしいぞ!」となり、認知症が早期発見されやすくなります。

「おいしいものを作って食べたい、食べさせたい」との願いから料理をする。料理で、日々マインドフルネスの訓練ができて、人に喜ばれ、自分も楽しく、健康につながり、脳の障害が発見されやすくなるとしたら、良いことばかりではないでしょうか。

マインドフルになれるおすすめスポット

軽井沢野鳥の森。標高約1000メートル、100ヘクタール。鶴溜口から入って散策する。からだと心を全開に、森の空気を吸い込み、浅間山を眺め、野鳥の声に耳を澄ます。オオルリ、キビタキなどの鳥、むささび、鹿、キツネ、イノシシ、ツキノワグマが生息しています。

Illustration | Sandor Zelenak

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writer | 

黒川 由紀子

心理学者、臨床心理士。上智大学名誉教授、黒川由紀子老年学研究所所長。特に高齢者の心理臨床を専門とする。これまで医療機関や福祉施設等で認知症の人への心理療法を専門職やボランティアと共に行ってきた。現在回想法グループ、自分史年表講座、マインドフルネスの会、歌・音楽を楽しむ会等を運営している。年を重ねる豊かさを多世代で共有できたらよいと考えている。

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