Hachi Medida

はじまりのお話

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長野県信濃町。動物や虫など、その地に棲まう「小さきもの」にまなざしを向けながら、人の暮らしと重ねて句を読んだ小林一茶が生まれた土地でもあります。東京から信濃町に移り住んだ8 Hachi Media編集長のぶさん。この町にすまう命と人のくらしを季節の巡りとともにお伝えします。


生まれも育ちも東京。帰省先、というのもなく、自然豊かな環境とは少し縁遠かった。

その反動だったのかもしれない。自然が身近で、素朴な暮らしに憧れた。

東京から離れ自然に身を委ねているときは、心も体も軽くなる。

余計な心配事も気づけば忘れ、思考は良好。

あれもこれも、と出ていた欲も引っ込んだ。

でも都合の良いときだけ自然に甘えているんじゃないか、という罪悪感を感じることも。都会暮らしは自然を壊している気がしていたから。

あるとき、C.W.ニコルさんの活動を知る機会があった。日本の森や伝統的な里山文化の価値を伝え、環境破壊のリアルも見せてくれる彼の活動に魅せられた。「自然を大切に想う心とそのための行動」に同行したい。そう思って長野県信濃町にあるアファンの森に通い始めるように。それが信濃町との縁の始まり。季節の移ろいと共に変わる景色を味わいながら、気づけばどんどん町を好きになっていた。

「東京に拠点を置く意味ってなんだろう?」

やがてそんな疑問が、この町で人と人とのつながりが増えたことで大きくなった。自然を愛し守る人。町が好きになって移住した人。故郷として誇りを持って働く人。東京とは違う人間らしさのある顔が見える人付き合いに、肌馴染みの良さを感じた。心がホッとする感触を得たとき、疑問は確信に変わった。

「あとは飛び込む勇気だけだ!」

かくして彼女、8 Hachi Media編集長のぶさんは40年近く慣れ親しんだ東京を離れ、長野県信濃町に飛び込んだ。この連載は、そんな彼女と信濃町にすまうもの、くらすものたちを追ったお話。

Illustration | Shinobu Mitsuoka
「すまうもの。くらすもの。」のイラストは信濃町在住アーティストの方々によるものです

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8 編集室

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