
今回紹介するキャンペーンは、IKEAの子ども用家具シリーズを題材にした「Proudly Second Best」。タイトルの「Proudly Second Best」には、「子どもにとって一番大切なのは親であり、IKEAの家具はその次であることを誇りに思う」というメッセージが込められています。
広告では、まず商品と価格が普通に紹介されますが、カメラが引いていくと、実際には子どもがその家具ではなく、親の胸や膝の上で眠ったり遊んだりしている様子が映ります。最後に「Proudly Second Best」というコピーが表示されて終わります。IKEAの家具が「第一ではない」という事実を逆手に取り、「親の存在こそが子どもにとっての第一である」と認めるブランドである姿勢を示しています。

また、このキャンペーンはIKEAのブランド価値である「謙虚さ」を体現しています。「子どもにとって一番にはなれないかもしれない。それでも第二であることを誇りに思う」という姿勢を伝えているのです。さらに「親子の時間」「家庭での暮らし」「子どもの成長」というテーマを通して、単なる機能的な家具以上の情緒的価値を表現しています。

多くの家具・雑貨ブランドは「より良い/最高の」ことを訴求しますが、本キャンペーンは逆説的に「第二であることを誇る」という立ち位置を取っており、少し意外性があります。
親子関係という普遍的なテーマに寄り添ったことが、目新しさだけでなく“感情の共鳴”を呼んだと言えるでしょう。また、商品訴求(機能・価格・デザイン)に加え、「心の豊かさ」「家族とのつながり」という“情緒価値”を強化しており、ブランドとしての深みを増す結果となりました。

本来、企業は自社の商品が消費者にとって一番であるというコミュニケーションを取りがちですが、「二番でいい」という切り口と、誰もが共感できる着地が非常に魅力的です。個別の商品ではなくIKEAというブランドそのものにファンがつくようなアイデアと言えるのではないでしょうか。

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